お手軽に写真スタジオのライティングをシミュレーションする
elixxier社の「set.a.light 3D」は、写真スタジオのライティングをシミュレーション出来るソフトだ。
光の魔術師イルコ氏のYoutube動画で紹介されていたので体験版を利用してみたところ、なかなか面白そうだったので購入した。
料金は、フルバージョンで154,00€。ベーシック版で79,00€。(2022年9月11日現在)
筆者の使用環境は、MacBook Air (M1, 2020)。特にストレスに感じるほど重くはないが、もう少しスペックがあった方が良い気もする。
実際のモデルを撮影するような予定は全くないのだが、ライティングに関する知識は写真だけでなく絵を描く時にも重要だ。
思いつくまま色々なライティングを試しても面白いのだが、しばらく遊んでいると飽きてきたので、Amazonで「図解どこでも人物ライティング」を購入して、実際に使われているライティングを再現してみることにした。
それぞれのラインティングごとに参考にしたページをカッコ書きしているので、書籍を持っている人は見比べてみて欲しい。シミュレーションの性能がどれほどかよくわかる。
まずは、ストロボ自体からテスト。照射角の違いによる光の強さと広がり(P35)
20mmと200mだと随分違う感じがするが、35mmから200mmまではあまり変化がない。書籍もほぼ同じ感じではあるが、距離が近いので違いが分かりにくいのかもしれない。
次はモデルのKIMさんを配置したライティング。ストロボの当て方によって光の質を変える方法(P36)
セッティングはストロボ1灯のみ。これははっきりと違いがわかる。ちなみに、ストロボのセッティングはとても簡単なのだが、書籍のモデルと同じポーズを再現するのはとても難しい。
同じくストロボ1灯のみ。直接光を当てた場合と、ソフトボックスを使用した場合。(P38)
ビューティーディッシュを利用した場合。一瞬本物かと思うぐらいリアルだ。(P39)
ソフトボックスとアンブレラの違い。モデルだけ見るとあまり違いが出ていないが、影を見ると、アンブレラの方が影が柔らかいのがわかる。(P40,41)
窓から差し込む光の再現。ストロボ2灯を壁バウンス。残念ながら、強い光は3D感が出る。髪の質感の表現が微妙なのかな。(P55)
窓から差し込む光の表現その2。ソフトボックスを使用したストロボ1灯。
デフォルトで「パソコンを入力するポーズ」はもちろん無いので、適当なポーズをベースに自力で調整する。関節の動きの勉強になる。(P64)
最後に階段のシチュエーションを再現。ストロボ2灯を天井と壁バウンス。階段の素材が変更できないので、3D感がかなり出てしまっている。ちなみに、書籍ではバインダーみたいなものを持っていたのだが、まな板で代用した。(P71)
今回はここまで。
書籍と見比べても光の表現に違いがあまり無いのは凄い。ただ、モデルのポーズを調整するために関節や顔の表情ばかりいじっていた気がするので、ライティングに集中するにはやはり実際のモデルにお願いするのが良いとは思う。
スタジオのセット、ポーズセットのバリエーションを色々と作って試していけば、オリジナルのアイディアも出てくるのかな。
関連サイト
elixxier社HP(英語): https://www.elixxier.com/en/index.php
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