iCloudからTrueNASへ環境変更してみた

 コンピュータ  474

今回は、iCloudの容量を削減してローカルストレージに移行しつつ、NAS環境としてTrueNASを導入した話をまとめてみます。


iCloud 6TBからの卒業

iPhone14 Proで写真をRAW撮影していると、1枚あたり48メガピクセル、約75MBほどのファイルサイズになります。2022年9月にiPhone14 Proを購入してから、バシャバシャ撮り続けていたところ、あっという間にiCloud 2TBでは収まらなくなり、月額4,500円の6TBプランにアップグレードしたのですが、さすがに毎月この金額を払い続けるのは「ちょっと勿体ないな…」と感じるように。

とはいえ、iCloudを使っていると、iPhone・iPad・MacBookなど、どのデバイスでも自動的に写真が共有されて見られるのは非常に便利です。ただ「RAWファイルである必要が本当にあるのか?」と考えてみると、そこまで大きなデータをクラウドに置かなくてもいいかも。そこで思い切って、iCloudを2TB(1,500円/月)に容量ダウンしつつ、写真のローカル保存をメインに変更してみることにしました。

iCloudのプラン変更画面

変更内容のまとめ

  1. Apple純正の写真アプリ
    → 日常使い用のJPEG保存のみとする。
  2. iCloudサブスク 6TB (4,500円/月)
    2TB (1,500円/月) へダウングレード。
  3. TrueNAS でNAS環境構築(自作PCを転用)

ちょっと維持費を試算してみたところ、
→ 合計で iCloud2TB(1,500円) + サーバ電気代(100w * 30days ≒ 2,200円) = 3,700円/月

結果的にiCloud 6TBプランの月額4,500円とあまり変わらない、むしろLightroomやPhotoshopなどの写真管理ソフトを追加でサブスクすると少し高くなりそうな気配はあります。しかし、「今後の拡張性」や「大容量・RAW写真を自由に保管できる」 といった点を考えると、NASで自前管理するのは魅力的です。


わざわざNASにする必要があるのか問題

外部SSDで十分なのでは?

まずは「単に外部SSDをUSBで繋いでおけばいいんじゃない?」という発想があるかと思います。

  • メリット: 高速・安価・構成が簡単
  • デメリット: ノートPCをメインで使う環境だと、毎回SSDを繋ぐのが面倒

写真のバックアップを頻繁に行うのに、毎回SSDを手動で接続するのはけっこう煩わしい。そこで、常時稼働で自動的にバックアップ可能なNASを選ぶことにしました。

QNAP, Synology, そしてTrueNAS

NASを調べてみると、QNAPやSynologyなど市販NASがメジャーです。ただ、同時にHDD2本以上が壊れても問題ないようにするためにRAID6で組んでおきたい。そうなると、最低でもHDD4本が入るモデルが欲しい…。さらにSSDキャッシュも追加できると最高……と考えると、例えば「QNAP TS-473A」あたりが候補に上がりました。しかし、20万円近いお値段に。

TrueNASとの出会い

そこで発見したのが、NAS専用OSの「TrueNAS」が無料で使えるという情報。さらに、8年ほど前に自作したPCが遊んでいたことを思い出し、「これをNASとして再利用すれば、初期費用はほぼゼロ円で済む!」と考えました。

TrueNAS SCALEのログイン画面

PCをNASに転用する際の注意点

使わなくなって家に眠っているPCはどのご家庭にもあると思いますが、発熱対策が不十分な環境での24時間稼働はあまりおすすめできません。筆者の自作PCは、もともとゲームのBOT運用のために24時間駆動を前提としていたので、長時間稼働を考慮して組んでいます。特にHDDは「冷却」が寿命を大きく左右するので、冷却性能の高いケース選びは重要です。筆者のPCケースは「Fractal Design Node 804」というモデルで、3.5インチHDDが最大8台収納でき、SSDやM.2スロットも余裕あり。カスタム性も高いので、NAS化にピッタリです。


今回の構成(参考)

  • ケース: Fractal Design Node 804 Black
  • CPU: AMD Ryzen 5 2400G
  • 電源: 玄人志向 STANDARDシリーズ 80 PLUS GOLD認証 550W フルプラグイン
  • マザーボード: ASRock B450M Steel Legend
  • メモリ: CORSAIR VENGEANCE LPX DDR4-2666MHz 8GB×2枚 (合計16GB)
  • ストレージ(OS用): MMOMENT MT34 256GB NVMe M.2 2280 (PCIe Gen3x4)

基本的に24時間常時稼働させて、消費電力は100W程度。電気代は月額約2,200円ほどかかる見込みです。

参考: HDDの寿命について

  • HDDの寿命に関しては、様々な情報がありますが「温度対策が肝」です。興味のある方は、HDD番長さんの記事を参考にされると良いでしょう。

まとめ: 拡張性重視ならアリ

結果的に、「iCloud 6TB」から「iCloud 2TB+TrueNAS」という形に切り替えたところ、月額コストはほぼ同水準か少し高めに落ち着きそうです。ただし、大容量データを自由に扱える拡張性は段違い。「RAWデータをバンバン保存したい」「写真編集用のLightroomライブラリをクラウドに依存したくない」という人にとっては、自作NAS環境は非常に有力な選択肢だと思います。

  • 今後、HDDを増設したりSSDキャッシュを導入したりと、自由度が高い
  • 大きなファイルでも転送速度が十分に出やすい
  • TrueNASならOS自体が無料

自作PCやガジェット好きな方であれば、iCloudなどのクラウドサブスクからの脱却も一考の価値あり。興味を持たれた方は、ぜひTrueNASやNAS組み立てにチャレンジしてみてください。

以上、iCloud→TrueNASへシフトしてみた際のあれこれでした。皆さんのストレージ運用の参考になれば幸いです。



関連記事